全国放送コンテストで優勝 延岡星雲高校の倉本小雪さんが報告

高校生がアナウンスや番組制作の技術を競う「NHK杯全国高校放送コンテスト」全国大会のテレビドキュメント部門で優勝した延岡星雲高校3年の倉本小雪さんが、ふるさとの日之影町で優勝を報告しました。

倉本さんは、延岡星雲高校の放送部の部長で、撮影や編集などすべて1人で担当した作品「私の家族」が「NHK杯全国高校放送コンテスト」全国大会のテレビドキュメント部門で優勝しました。

県勢の優勝は初めての快挙で、4日は倉本さんのふるさとで、作品の舞台にもなった日之影町を訪れ、佐藤貢町長に優勝を報告すると、自身の実家も昔、繁殖農家だった佐藤町長は涙を流して喜んでいました。

そして、倉本さんは「牛を育てている農家がどんな気持ちで一緒にいて、育てた牛を売るとき、どんな気持ちなのかを伝え、食べることへの感謝にも気づいてもらえたらいいなと思って作りました」と制作意図などを話しました。

「私の家族」は、高齢化や後継者不足などを背景に、牛の繁殖農家をやめる決断をした日之影町に住む倉本さん自身の家族を追いかけた作品で、家族の一員として育ててきた「みほこ」と「つぼみ」という2頭の牛を手放す日やその前後の家族の複雑な思いを丁寧に見つめています。

町では、今後、町民向けに作品の鑑賞会を行うことにしています。

倉本さんは「地元のことや文化について多くの人に知ってもらうためにアナウンサーや制作者になって伝えていけたらと思います」と話していました。