豚熱ワクチン 宮崎県含む九州を接種推奨地域に追加へ

豚熱ワクチン 宮崎県含む九州を接種推奨地域に追加へ

佐賀県の養豚場で、ブタの伝染病、CSF=豚熱の感染が確認されたことを受けて、農林水産省は、宮崎を含む九州の7つの県をブタへのワクチン接種を推奨する地域に追加することを決めました。

豚熱は、ウイルスによるブタやイノシシの感染症で、農林水産省によりますと、人には感染せず、仮に感染したブタの肉などを食べても人体に影響はありませんが、ブタでは致死率が高く、養豚業への影響が懸念されています。

農林水産省は、先月30日以降、佐賀県唐津市の2つの養豚場で豚熱が確認されたのを受け、1日、専門家を集めた会議を開き、対応を検討しました。

会議では、農林水産省から佐賀県で野生のイノシシの感染は確認されていないものの、イノシシを介するなどして近隣の県にも感染が拡大する可能性があるとして宮崎を含む九州の7県すべてをブタへのワクチンの接種を推奨する地域に追加する案を示し、了承されました。

これで北海道を除くすべての都府県がワクチンの接種を推奨する地域となります。

豚熱は2018年以降、全国で発生が相次いでいますが、ブタの生産量が多い九州では発生してませんでした。

このほか農林水産省では九州の各県に対し、養豚場での感染対策を改めて徹底することや野生のイノシシに感染が広がっていないかの調査を強化することなどを求めています。