延岡市 燃料費高騰 幼稚園バスにも影響
高騰が続く燃料費。
子どもたちが通園などに使う軽油が燃料の“幼稚園バス”にも影響が出ています。
延岡市の一ツ岡南幼稚園では少子化に加えて共働き世帯の増加でマイカーで送り迎えするという保護者が増え、幼稚園バスを利用する園児は5年前に比べ半減し、今は全体の3割ほどの40人となっています。
園には地域ごとに分けて運行するため3台のバスがありますが、最も少ないルートでは利用する園児は38人乗りのバスで6人前後。
一方で、幼稚園が利用する保護者に負担してもらう「バス協力費」は月額で1世帯につき片道1000円、往復で2000円とバスを導入した30年前から据え置いています。
幼稚園によりますとバスの運行は人件費や維持費などを含めると当初から赤字が続いていて、去年はおよそ570万円の赤字だったということです。
そこに今、追い打ちをかけているのが燃料となる軽油の値上がりで3年前と比べると燃料費だけで赤字額は30万円近く増えたということです。
さらに少子化によって、幼稚園の間の園児の獲得競争の厳しさも増しているため、保護者への負担を増やすことにすれば、今後、入園を希望する園児の減少につながるのではないかという懸念もあり、負担金の値上げにもなかなか踏み切れないということです。
黒木研二朗副園長は、「燃料費の高騰が赤字に拍車をかけているが、幼稚園の経営と子どもたちの教育の2つのバランスを保つためには今は耐えるしかないのかなと思う」と話していました。