川の周辺に小型センサー 浸水状況を把握する実証実験 都城

大雨などによる浸水被害に備え、都城市で川の周辺の地域に小型のセンサーを設置して浸水をリアルタイムで把握する実証実験が始まりました。

実証実験は国が全国の自治体で進めていて、県内の市町村では都城市が初めて参加します。

29日からセンサーの運用が始まり、報道陣向けの説明会が開かれました。

センサーは幅がおよそ5センチ、高さが17センチほどの箱形で、55個のセンサーを市内を流れる大淀川周辺にあるガードレールや標識などに地面から10センチほどの位置に取り付けます。

すべてのセンサーの状況が市や国のパソコンの画面でリアルタイムで確認でき、センサーが10分以上水につかるとマップのポイントが赤くなり浸水の危険を知らせます。

都城市では去年9月の台風14号で床上床下合わせて224棟の住宅が浸水したほか、大淀川周辺ではさらに大きな被害も想定されています。

センサーの導入で住民へのいち早い避難の呼びかけなどが期待されていて、国は都城市を含む各地の実証実験の結果を踏まえ、今後の本格的な運用について検討することにしています。

都城市危機管理課の桑畠智史さんは「さまざまな災害対応がより早くできるようになると期待している。センサーの有効性を確認し、把握した状況をいかに市民に還元していけるか検討していきたい」と話していました。