家畜のエサに 5メートル超の「ソルガム」を県内で栽培

持続可能な畜産に向けた取り組みが進んでいます。
輸入に頼らず、県内で家畜のエサを生産しようと栽培がはじまった最大で5メートルを超えるイネ科の植物「ソルガム」の収穫が始まりました。

「ソルガム」はアフリカ原産のイネ科の植物で乾燥に強く、稲や麦の育たないような環境でも育ち、人が水をやる必要もないうえ、収穫量も多いため、輸入飼料にかわる作物として期待されています。

25日は、県が輸入へ依存せず、持続可能な農業の仕組みを作る目的に連携協定を結んだ大手商社の「双日」が川南町で栽培しているソルガムの収穫が始まりました。

会社では川南町のほか、木城町と高鍋町にあるあわせて7ヘクタールの耕作放棄地に一般的な品種に比べて倍以上の大きさとなる最大で5メートルほどに育つ品種のソルガムを試験栽培しています。

収穫されたソルガムは、その場で細かく砕かれたあと、円柱状にまとめられ、乳酸発酵させることで牛や豚のエサになります。

今後、県農業大学校でソルガムのエサを牛に与えて効果を確かめる試験を行うほか、ソルガム以外の作物についても試験的に栽培を進めることにしています。

「双日」の循環事業開発課、相原亮一さんは「とうもろこしなどと比べて単位面積あたりで多く収穫できたので期待は大きい。地元の農家と一緒になって活用方法を検討していきたい」と話していました。