遺跡現場の土砂崩落事故 宮崎市が専門家配置などの新基準作成

ことし4月、宮崎市の遺跡の発掘現場で土砂が崩れ、作業中の職員が土砂に巻き込まれた事故を受けて、市は現場に掘削の専門家を配置することなどを盛り込んだ新たな基準を設けました。

ことし4月、宮崎市浮田の遺跡の一部の発掘現場で、土砂が崩れ、作業中の宮崎市文化財課の男性職員が土砂に巻き込まれて、今も意識不明の重体となっています。

これを受けて有識者などで作る外部検証チームが、事故の状況などについて報告書をまとめました。

それによりますと事故当時、職員は、幅1.1メートル、深さ1.4メートルの穴の中で作業をしていたところ別の作業員が重機で掘削中に壁の土などが崩落し、400キロ近くの土砂が直撃したということです。

再発防止を図るため市では、現場に国家資格をもつ掘削作業に精通した職員を配置すること、ひとりで作業時間を作らないようにすること、それに掘る穴の形状や大きさの目安などを盛り込んだ新たな基準を設けました。

宮崎市文化財課の町田英則課長は「このような事故が二度と起きないよう再発防止の対策を徹底していきます」と話しています。