台風6号 記録的な大雨 土砂災害に厳重警戒

県内では台風を取り巻く発達した雨雲が流れ込み、10日にかけて非常に激しい雨が降りやすく、荒れた天気が続く見込みです。
降り始めからの雨量が多いところですでに800ミリを超え、平年の8月1ヶ月分の雨量を上回る記録的な大雨となっています。
土砂災害に厳重に警戒し、引き続き安全な場所で過ごすようにしてください。

気象庁によりますと、台風6号は午後8時には長崎県の五島市の南70キロの海上を1時間に15キロの速さで北に進んでいるとみられ、県内全域が風速15メートル以上の強風域に入っています。

台風は速度が遅いため同じような場所に強い雨雲がかかり続け、今月1日の降り始めから9日午後8時までに降った雨の量は、美郷町南郷で826.5ミリ、えびの高原で704ミリ、宮崎市田野で644ミリに達し、平年の8月1ヶ月分の雨量を上回り、記録的な大雨となっています。

午後8時半までの1時間に小林市で86ミリの猛烈な雨が降りました。

また、9日午後4時半までの24時間に降った雨の量は椎葉村で368.5ミリ、日之影町で298.5ミリといずれも24時間の雨量としては8月の観測史上1位を更新しました。

これまでの大雨で地盤が緩んでいるところがあり、宮崎市、都城市、延岡市、小林市、日向市、西都市、国富町、綾町、木城町、三股町、高千穂町、日之影町、五ヶ瀬町、美郷町、高原町、西米良村、諸塚村、椎葉村には土砂災害警戒情報が出されています。

九州南部では、10日にかけて局地的に雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り荒れた天気となる見込みで、土砂災害や浸水、それに洪水の被害の危険度が高まる地域が拡大するおそれがあります。

また、鹿児島県では線状降水帯が確認され、九州南部では大雨が降りやすい状況が続いています。

このあと夜遅くまでの1時間に降る雨の量はいずれも多い所で平野部で70ミリ、山沿いで60ミリ、あすは平野部で70ミリ、山沿いで50ミリと予想されています。

また、10日午後6時までの24時間に降る雨の量はいずれも多いところで県内全域で250ミリと予想されています。

また、10日の最大瞬間風速は南部と北部の海上と陸上で30メートル山沿いで25メートルと予想されています。

台風は動きが遅いため、大雨などの影響が長引くおそれがあります。

気象台は、土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水や河川の増水や氾濫、それにうねりを伴った高波に警戒するよう呼びかけています。