椎葉村の子どもたち 古くから伝わる焼き畑農法を体験

椎葉村の子どもたちが27日、古くから伝わる焼き畑農法を体験し、焼け跡にそばの種をまきました。

熊本県との県境にある椎葉村の尾向小学校では、毎年この時期に子どもたちが焼き畑を体験しています。

平地の少ない椎葉村では山の一部を燃やし、焼き跡で作物を育てる焼き畑農法が今も残っていて、世界農業遺産の認定要素にもなっています。

27日は学校近くの山林にあるおよそ50アールの耕作放棄地で児童19人のほか、保護者や地域の人など80人ほどで作業を行いました。

はじめに全員で山の神や火の神に安全を願い、6年生の2人が集めた竹や木にトーチで火をつけていきました。

火はパチパチと音をたてながらすぐに燃え広がり、3時間ほどで一帯が焼き尽くされました。

そして、児童全員で肥料となる灰が積もった畑にそばの種をまんべんなく広がるよう地面に叩きつけるようにしてまいていきました。

そばはことし10月に収穫し、収穫祭を開いて地域の人にふるまうということです。

6年生の甲斐こころさん(12)は「こんなにすぐ燃え移るんだとびっくりしました。収穫祭でたくさんそばが食べられたらいいなと思います」と話していました。

同じ6年生の石井敦大さん(11)は「焼き畑が今も続いているのはすごいと思います。未来に続いていってほしいです」と話していました。