県独自の県内旅行の割引キャンペーン開始 宿泊施設は期待

宮崎県は、新たな観光需要の喚起策として、独自に県内旅行の割引を行うキャンペーンを24日からスタートさせました。
「全国旅行支援」の終了後も、県内の観光需要を下支えするのがねらいです。

24日から始まったのは、県が独自に行う「夏得!GOGOみやざきサマーキャンペーン」です。

お盆期間を除いて9月30日までの期間中に県内を旅行する場合、旅行代金が1人1泊当たり、最大で4000円分割り引かれます。

また、旅行中に県内の飲食店や土産物店などで使えるクーポン券が、休日に1000円分、平日には2000円分が発行されます。

割り引きを受けるには、インターネットの予約サイトや県内の旅行会社を通じて予約する必要があり、宿泊施設での直接の予約は受け付けていないということです。

県内では、国による「全国旅行支援」が今月21日にバスの貸し切りツアーを除いて終了しています。

このため、県は観光需要を下支えするため、今回のキャンペーンにおよそ5億9000万円の予算を投じ、のべ11万人の利用を見込んでいます。

県観光推進課は「キャンペーンを通じて旅行に来てもらうことで、消費拡大のきっかけとして県内の経済全体の盛り上げにつなげていきたい」としています。

24日から始まった県内旅行の割引キャンペーンについて、観光スポットの多い日南市の観光関係者から歓迎の声が上がっています。

日南市の海沿いにあるリゾートホテル「南郷プリンスホテル」では、海水浴やマリンレジャーを楽しむ客でにぎわう夏場が1年のうち利用の最も多いシーズンとなっています。

しかし、ホテルによりますと、ことしの夏は最近の物価高騰などが影響してか、宿泊の予約件数が想定を下回っているということです。

このため今回の割引キャンペーンに期待を寄せていて、24日午後3時の時点で県独自の割引を活用した宿泊の予約や問い合わせが20件ほど入っているということです。

千葉県から訪れ、23日1泊した女性は「割引キャンペーンのことを知らなかったので、もう一度、キャンペーンを使って来たい」と話していました。

南郷プリンスホテルの西川充総支配人は「県の観光支援については旅行客の増加につながるので非常に歓迎しているし、期待をしている」と話していました。

一方、最近になって新型コロナの感染が急拡大していることについては、これまでどおり、対策の徹底で乗り切りたいとしています。

西川総支配人は「5類に移行したあとも消毒など基本的な対策をしっかり行っているので、それを継続していけば感染は防げると思う」と話していました。