県内公立学校の教員採用試験実施 競争倍率2.8倍で過去最低

県内の公立学校の教員採用試験が9日行われました。
競争倍率は2.8倍と、記録が残る中では過去最低となりました。

県内の公立学校で来年春から新たに働く教員の採用試験は、宮崎市の2か所と東京と大阪、それに福岡の合わせて5か所で行われました。

このうち宮崎大宮高校の会場では、小中学校などの教員を目指すおよそ500人が試験に臨みました。

受験者たちは開始前に緊張した面持ちで参考書に目を通したり、注意事項の説明を聞いたりしていました。

県教育委員会によりますと、受験者全体の数は1012人で、倍率は2.8倍と、去年を0.3ポイント下回りました。

競争倍率は、記録が残る2004年以降、2011年の14.2倍をピークに低下傾向が続き、今回、最も低くなりました。

内訳を見ると、小学校で1.5倍、中学校で3.4倍、高校で4.8倍と、いずれも過去最低でした。

県教育委員会によりますと、近年、大量の教員が一斉に定年を迎えるなどして教員が不足しているため採用数を増やしているほか、数年前からは受験の年齢制限を撤廃したり、県外にも試験会場を設けたりしています。

合格者は2次試験の面接などを経て9月下旬に発表されます。

鹿児島から受験した女子学生は「子どもと関われるすてきな職業だと思い、小学校の教員をずっと目指してきたので、全力を出して頑張りたい」と話していました。