美郷町で4年ぶり観客入れて「御田祭」泥を浴びて無病息災

田んぼを馬や牛が駆け回り、はねた泥を浴びると無病息災のご利益があるという伝統の祭り「御田祭」が2日、美郷町で4年ぶりに観客を入れて行われました。

「御田祭」は、美郷町西郷の田代神社におよそ1000年前の平安時代から伝わるとされる神事です。

新型コロナウイルスの影響で規模の縮小や無観客での開催が続きましたが、ことしは4年ぶりに観客を入れて行われ、県内外からおよそ3000人が訪れました。

見どころは、「神田」と呼ばれる神社の田んぼの中を馬や牛が駆け回って代かきをする「牛馬入れ」で、はねた泥を浴びると無病息災の御利益があるとされています。

2頭の馬が乗り手の掛け声に合わせて広さ25アールの神田を駆け回り、豪快に泥しぶきを立てると、観客たちは歓声を上げたり、カメラのシャッターを切ったりしていました。

続いて、地元の小学生らがみこしを担いで田んぼの中を練り歩いたあと、早乙女姿の中高生など100人余りが田植えをしました。

大分県から来た50代の女性は「迫力があっておもしろかった。泥をたくさんかぶったので、よいことがあると思う」と話していました。

田代神社氏子総代会の奈須秀利会長は「観客を入れて祭りができて感無量だ。泥を浴びて無病息災で過ごしてほしい」と話していました。