都城の中学校 PTA口座から不正引き落とし 保護者に賠償へ

都城市の中学校でPTAの元職員が保護者の口座から不正に金を引き落とすなどしていた問題で、市の教育委員会は被害に遭った保護者に賠償する方針です。

都城市の小松原中学校ではことし1月、PTAが管理する保護者の口座や学校の口座に合わせておよそ1200万円の使途不明金があることが発覚し、このうち700万円余りをPTAの元職員が不正に引き落としたなどとして起訴されています。

校長など管理者側が長期間、不正を見過ごしていたことから市の教育委員会が詳しいいきさつを調べたところ、この中学校では金庫内の定期的な点検や出納簿のチェックなど、マニュアルに定められた対策が行われていなかったことが分かりました。

このため市の教育委員会は「学校の管理に問題があった」として保護者などに賠償する方針で、関連の費用、539万円余りを盛り込んだ補正予算案を開会中の議会に提案しています。

また、市内のほかの学校でも金庫内の点検を行っていないケースがあったほか、PTA活動費の引き落としに必要なIDとパスワードを知る担当者を校長や教頭に限定する規定がマニュアルにないことも明らかになったということです。

教育委員会は今年度中にマニュアルを改訂し、再発防止策を盛り込むことにしています。