米作り省力化へ ロボット使った米作りの実証実験 延岡
農業の担い手の高齢化が進む中、米作りの省力化を図ろうと、「ワークロイド」と呼ばれる働くロボットを使った米作りの実証実験が延岡市で始まりました。
延岡市と京都市のロボットメーカーは、耕作放棄地を減らそうと「ワークロイド」と呼ばれる働くロボットを活用して米作りを省力化する手法の開発を進める協定を、去年結びました。
この実証実験が始まり、16日、延岡市北浦町にある広さ10アールの水田に、「雷鳥1号」と名付けられた雑草を取り除く手間を省くロボットが投入されました。
重さ2キロほどの雷鳥1号は、その名のとおり雷鳥に模した鳥形の小型のロボットで、搭載している人工知能=AIのプログラムによって水田の中を泳ぎながら水中で足を動かして泥をかき混ぜ雑草を生えにくくします。
このロボットは、一度に複数台、いわゆる“群れ”で活用することを想定していて、センサーで障害物を回避し、自律的に動き回りながらこの水田の場合ではおよそ10時間ですべてをかき混ぜることができるということです。
メーカーでは稲刈りなど、ほかの作業を担うワークロイドも開発中で、ドローンなども活用しながら、再来年には米作りの一連の作業を省力化する「新たな農業の形」を作り上げたいと考えています。
京都市のロボットメーカー、「テムザック」の高本陽一代表取締役議長は「水田が耕作放棄地にならないように一連の省力化の流れを確立していきたい」と話していました。