テゲバジャーロ宮崎の選手たち 中学校でサッカー授業

サッカーJ3、テゲバジャーロ宮崎の選手たちが10日、新富町の中学校を訪れ、体育の授業で生徒たちと一緒にサッカーをして交流しました。

テゲバジャーロ宮崎の永田一真選手たち6人が訪れたのは、ホームスタジアムのある新富町の上新田学園で、中学1年生から3年生までのおよそ70人と一緒に体育の授業に参加しました。

準備運動のあと、選手たちは3人1組となり、生徒8人のチームを相手にミニゲームを行いました。

選手たちが細かいタッチのドリブルでボールを運んでシュートを決めると、見ていた生徒たちから拍手が起きていました。

このあと、じゃんけん大会が行われ、勝った生徒に選手のサイン入りのポスターや色紙などが贈られました。

最後に12日、ホームで開催される試合のチケットが全員にプレゼントされると、生徒たちは喜び合っていました。

3年生の男子生徒は「地元のサッカーチームと交流できて楽しかった。これからはテゲバジャーロのサポーターになり、あさっての試合も見に行きたい」と話していました。

永田選手は「地元の人の応援は力になるし、J2昇格に向けて、こうした交流を通じてファンを増やしていきたい」と話していました。

【なぜ開幕後も地域活動?】
リーグ戦が始まる中、同時並行で地域密着の活動にも取り組むテゲバジャーロ宮崎。

これまでも選手たちが宮崎市の街なかでごみ拾いをしたり、子ども食堂に食材を届けて一緒に食事をしたりと、地域の人たちとの接点を積極的に作ろうとしてきました。

10年以上前から日南市の病院で開かれるクリスマスイベントに参加するなどして、重い障害のある人たちと交流を続けてきたのも、そうした活動の1つです。

では、なぜ地域活動に力を入れるのか。それはサッカーに興味のない人とのつながりを作るためです。
そうした人たちと直接関わることで選手を身近に感じてもらい、地域で応援される存在になることを目指しています。

【取り組み強化の背景】
クラブではことし、これまで以上に地域活動に力を入れていきたいとしています。

理由の1つが観客の数です。
実は、テゲバジャーロの昨シーズンの観客動員数は1試合当たりの1268人と、J3で最少でした。
地域に根ざしているとは言いがたい状況です。

昇格を目指しているJ2では、昨シーズンの1試合当たりの観客数がリーグ全体の平均で5000人を超えています。

観客数は昇格の条件になっていませんが、“宮崎を盛り上げる”ことを目標に掲げるクラブとしては、少し寂しい数字です。

こうすればサポーターが増えるという特効薬がない中、地域で愛される存在になるための地道な活動が続いています。