小林市 「ヤングケアラー」の支援考える研修会
家族の介護などを担う子どもたち、いわゆる「ヤングケアラー」に対する支援を考える研修会が、13日、小林市で開かれ、民生委員など子どもと関わる大人が当事者だった男性から実情を学びました。
この研修会は、小林市が民生委員や子ども食堂の関係者などを対象に初めて開いたもので、オンラインも含めて100人余りが参加しました。
講師には、難病で寝たきりとなった母親を介護した経験がある、ヤングケアラー協会代表理事の宮崎成悟さんが招かれました。
宮崎さんは、母親の往診に訪れる医師が常に自分を気にかけてくれ、悩みを打ち明けられたことが心の支えになった体験談を語りました。
そのうえで、「ヤングケアラーは自分から状況を相談できないケースも多い」として、子どもと定期的に関わる大人が信頼を得て、悩みを引き出せるようになることが、ヤングケアラーの早期発見や支援につながることを訴えました。
小林市では去年、小学生や中学生、それに保護者を対象にヤングケアラーの実態を調べるアンケートを行いました。
今後、詳しい結果を分析し、支援に役立てることにしています。
参加した民生委員の60代の女性は「どうすればヤングケアラーに気づいてあげられるのか学べてよかった。地域全体で子どもたちを守れるようにしたい」と話していました。