宮崎市「企業版ふるさと納税」自然動物園のゾウ舎整備へ

宮崎市は、企業が自治体の地域活性化の取り組みに対して寄付する「企業版ふるさと納税」で東京の旅行会社から受けた寄付をフェニックス自然動物園のゾウ舎の整備に充てることになりました。

「企業版ふるさと納税」は、地方創生につながる自治体の事業に企業が寄付した場合、法人税などが軽減される制度です。

30日は東京に本社を置く総合旅行会社「東武トップツアーズ」の代表者が宮崎市役所を訪れ、寄付した300万円に対して清山市長から感謝状が手渡されました。

この寄付金は、ことしの秋に宮崎市フェニックス自然動物園のメスのアジアゾウ「みどり」のもとにオスのアジアゾウを迎えるのにあわせて計画されているゾウ舎の改修費用に役立てられるということです。

宮崎市では、一般向けのふるさと納税は29日現在で、すでに昨年度の2倍近い52億4000万円の寄付を集めている一方でこの「企業版ふるさと納税」は昨年度と一昨年度は1件づつ、あわせても500万円ほどと伸び悩んでいて今年度もこれまでに3件、あわせて500万円あまりにとどまっています。

このため、市では今後、企業に対して対象事業の内容を詳しく説明したり、市長みずからトップセールスをするなどして寄付を呼びかけることにしています。

清山市長は、「これをきっかけに旅行会社にはぜひ多くの人が来てくれるツアーを組んでいただきたい」と話していました。

東武トップツアーズの草場孝義九州統括部長は、「50年の歴史のある動物園で子どもたちに夢を与える事業に役立ててほしい」と話していました。