最新のデジタル技術を体験 地域の課題解決へ宮崎市で展示会

29日、最新のデジタル技術を実際に体験できる展示会が宮崎市で始まり、地域の課題解決につながる多くの技術が紹介されています。

この展示会は、最新の技術を紹介するとともに、実際に体験することで、県内の企業にDX=デジタル変革の一歩を踏み出してもらおうと県が主催したもので、県内外の企業20社が参加しています。

このうち延岡市の建設会社は、通信機器を使い、およそ100キロ離れた延岡市に置いてある掘削機械をリアルタイムで遠隔操作できるシステムを紹介しています。

この技術を生かせば、危険な現場に行かずとも、安全な場所から操作ができるため、作業員に危険が及ばないうえ、人材不足の建設業界で、1人でいくつもの現場を担当できるとしています。

また、宮崎市のシステム開発会社は、太陽光とガソリン、それに水素燃料電池などを組み合わせた発電機と、遠隔監視できるカメラを連動させることで、電気がとれない災害現場でも、天候や日照時間に関係なく長時間、安定的に稼働できる技術を紹介していました。

このほか、宮崎大学と共同開発を進めているAIの技術を利用して、指のわずかな震えを察知し、脳に潜む病気のリスクを自動的に判定するスマートフォンのアプリや、ドローンの操作をゲーム感覚で体験できるブースなども設けられていました。

会場を訪れた男性は「いろんな技術がすごく進化していて、時代は変わっているなと実感しました。想像以上に便利な技術がたくさんありましたが、慣れるまでが大変そうです」と話していました。

県産業政策課産業デジタル担当の原田真緒さんは「DXの技術を実際に体験して身近に感じてもらい、すぐに実践できる技術もあるので、未来の話ではなくて、企業にはぜひ利用してほしい」と話していました。

この展示会は、30日まで開かれています。