茨城大学で「ブラックバイト」問題考えるワークショップ

不当な働き方などを強要するいわゆる「ブラックバイト」の問題を考えるワークショップが茨城大学で開かれ、大学生が賃金の未払いなど自身の経験を報告しました。

これは、ブラックバイトについて理解を深めてもらおうと、茨城大学水戸キャンパスで16日開かれたもので、およそ50人の学生が参加しました。
まず、ワークショップを企画した労働法が専門で茨城大学人文社会科学部の松井良和講師が、賃金の未払いや責任感で辞めさせないようにすることなどは、労働基準法違反のおそれがあるほか、シフトの強要もパワハラにあたると説明しました。
そして、4年生の2人がアルバイト先の経営悪化により、去年9月からことし3月までの給料が未払いになっているという実体験を報告しました。
学生は、「いつかは払われるだろうと楽観的に考えてしまっていました。バイト先で疑問をもったら、同じ立場の人に相談したり、上の人に意見を言ったりすることが大切です」と話し、身近な問題として考えてほしいと訴えました。
ワークショップに参加した3年生の学生は「同じ大学の学生が、ブラックバイトに直面していると知って驚きました。給与明細を確認するようにしてブラックバイトの被害を自分から防ぎたいです」と話していました。
松井講師は今後、学生を対象としたアンケート調査を行い、県内のブラックバイトの実態把握を進めることにしているということで、「学生に話を聞くと、典型的なブラックバイトに直面していることが分かってきました。多くのケースを把握して、解決するための取り組みを進めたい」と話していました。