「キョン」目撃情報に2000円 褒賞金出す制度開始 全国初

千葉県で大量に繁殖し、対策が課題となっている特定外来生物の「キョン」について、茨城県は、目撃情報や捕獲に褒賞金を出す制度を30日から始めました。
目撃情報に褒賞金を出すのは、全国の都道府県で初めてだということです。

中国などが原産の「キョン」は生態系などに害を及ぼすおそれがあるとして、国から特定外来生物に指定され、千葉県内では、農作物を食い荒らす被害などが出ています。
茨城県でも2017年以降、千葉との県境の神栖市だけでなく筑波山などでも目撃されていて、県はさらなる侵入を防ごうと、30日から褒賞金制度を始めました。
具体的には、▽県内で撮影された画像か動画の目撃情報に1情報あたり2000円、▽県内での捕獲に1頭あたり3万円を支払います。
県によりますと、目撃情報に褒賞金を出すのは全国の都道府県で初めてだということです。
目撃情報への褒賞金はことし4月以降の情報が対象で、茨城県内で撮影されたものだと確認する必要があるため、キョンだけでなく、周りがどのような場所か分かるように撮影してほしいとしています。
また、捕獲への褒賞金は狩猟免許を持ち、市町村から有害鳥獣の捕獲許可を受けている必要があります。
県は、提供された写真や動画をホームページで公表するとともに生息を把握して、キョンの侵入を防ぐためのわなの設置など、対策につなげていきたいとしています。
窓口は茨城県環境政策課、生物多様性センターで、メールアドレスは、tayousei@pref.ibaraki.lg.jpとなっています。