茨城 大洗町 古い水道管の更新工事期間 約10年に短縮へ

茨城県大洗町は先月、老朽化した水道管の漏水で、ほぼ全世帯で断水などが発生したことを受けて、およそ20年かかると見込んでいた古い水道管の更新工事の期間を半分の10年ほどに短縮して進める方針を固め今後、財源の確保などを検討することになりました。

大洗町では、先月12日未明、幅40センチほどの水道管に亀裂が入り漏水した影響で、ほぼ全世帯のおよそ6700世帯で断水や水の濁りが36時間にわたって続きました。
町によりますと亀裂が入った水道管は、53年前の昭和46年に設置された古いタイプで、このタイプは町内の水道管のうち19パーセントにあたる24キロメートルを占めています。
この割合は全国でも高い水準となっています。
町では、この古いタイプの水道管を取り替える工事を進めていますが、令和3年の時点の予定ではすべて完了するまでの期間はおよそ20年と見積もっていました。
しかし、今回の断水などを受けて町が設置した庁内の検討委員会で話し合った結果、更新の工事をさらに早める必要があるとして、完了までの期間をおよそ10年に短縮する方針を固めました。
また、町は、今回、漏水が起きた大貫町の南小学校近くにある水道管を優先して更新する方針も固めました。
町では今後、実施に向けて財源の確保などを検討することにしています。
大洗町の國井豊町長は、「町民の理解を得るためにも、20年で整備する計画を半分の10年で行うというスピード感を持って進めていきたい」と話していました。