高卒就職活動 ことしから1人2社まで応募可能に 県教委など

高校生の就職活動でいわゆる「売り手市場」が続く中、茨城県教育委員会などは、これまで選考開始の際に1人1社にしか応募できなかったルールを緩和し、ことしからは1人2社まで応募できることになりました。

茨城県内の高校生の就職活動は、学業への影響を抑えるためなどとして、毎年9月の選考開始の際には1人1社しか応募できませんでした。
これについて茨城県教育委員会や茨城労働局などは、ことしの選考からは選考開始の時点で1人2社まで応募できるようルールを緩和することを決めました。
これは、選択の幅を広げることで離職率の低下につなげるとともに、行きすぎた求人活動を抑えることがねらいだということです。
多めに内定を出して、生徒を囲い込むことがないよう、企業は、求人数を上回る内定を出した場合、内定に承諾した生徒全員を雇用することとしています。
選考開始の時点で複数の応募を認めるのは秋田県や沖縄県などに続いて、全国5番目だということです。
一方で、企業が求人を出す学校を指定している場合や、企業が1人1社での応募を希望している場合は、これまでどおり1人1社しか応募できないとしています。
茨城労働局によりますとことし3月卒業する高校生で、仕事を求めている人、1人に対し何人の求人があるかを示す求人倍率は、1月末の時点で、3.15倍と統計が残る過去10年間で最も高くなっています。
少子化や大学進学率の上昇で高校生の就職活動がいわゆる「売り手市場」となる中、適切な採用活動につながるか注目されます。