関東鉄道と茨城交通 路線バス初乗り運賃を20円程度値上げへ

茨城県内でバス路線を運行する関東鉄道と茨城交通は深刻な運転手不足や燃料費の上昇などを受けて、来月1日から初乗り運賃を20円程度値上げすることになりました。
両社とも値上げは消費税率の引き上げを除いて27年ぶりです。

来月1日から運賃を値上げすることになったのは、関東鉄道と茨城交通が運行する、コミュニティーバスなどを除くすべての路線バスです。
このうち、関東鉄道は、初乗り運賃を170円から190円に20円値上げします。
また、これまでは現金よりも値引きされていたICカードを利用した際の運賃を現金と同じ額にします。
主な区間で見ますと「水戸駅」「県庁」間が370円から400円に、「土浦駅」「つくばセンター」間が540円から570円に値上げされます。
一方、茨城交通は初乗り運賃を水戸市やひたちなか市などの「水戸オフィス」エリアで170円から190円に20円値上げし、日立市と高萩市が入る「日立オフィス」エリアで190円から200円に10円値上げします。
主な区間で見ますと、「水戸駅」「茨城大学前」間が340円から370円に、「常陸太田駅」「大甕駅西口」間が590円から630円に値上げされます。
両社とも値上げは消費税率の引き上げを除いて27年ぶりです。
値上げの理由について両社は利用者数がコロナ禍以前の水準まで回復しないうえ、運転手不足が深刻化し、燃料費も上昇しているためなどとしています。
ことし4月から時間外労働の規制が強化されるいわゆる「2024年問題」に直面する中、バス会社では、値上げに踏み切ることで運転手の待遇改善や赤字の解消につなげたい考えです。