YS11型機など展示の新博物館 今月オープンへ 茨城 筑西

国立科学博物館が所蔵する戦後初の国産旅客機「YS11型機」などを展示する新しい博物館が、今月、茨城県筑西市にオープンすることになりました。

今月オープンするのは、筑西市の「科博廣澤航空博物館」で、民間施設「ザ・ヒロサワ・シティ」のテーマパークの中にある1800平方メートル余りの格納庫に、航空機8機が展示されています。
このうち、旧日本軍の戦闘機「ゼロ戦」は偵察用として改装された機体で海中から引き上げられたものです。
また、戦後の日本で航空機の開発の禁止が解けたあと初めて開発された旅客機「YS11型機」の量産1号機も展示され、機体のつくりを間近で見ることができます。
機体は多くが国立科学博物館が所蔵する航空技術の発展がわかる資料です。
これまで東京・上野の本館や羽田空港などで保管されてきましたが、保管や展示に向いた広いスペースで多くの人に見てもらえるよう、今回、初めて民間施設と連携してテーマパーク内で展示することにしたということです。
テーマパーク全体の開業が予定より遅れたことなどから航空博物館のオープンも遅れましたが、今月11日から一般に公開されます。
国立科学博物館産業技術史資料情報センターの前島正裕センター長は「保存していても公開できていなかった資料を見てもらえるようになった。それぞれが物語のある機体なので、子どもたちが自分も作れるかもしれないと夢を持つ場所になってほしい」と話していました。