茨城交通 キャッシュレス決済システム 全路線バスに導入へ

利用客の利便性を高めようと、茨城交通はクレジットカードのタッチ決済やQRコード決済をすべての路線バスに導入すると発表しました。

水戸市や日立市などで路線バスを運行する茨城交通は23日、クレジットカードのタッチ決済やQRコード決済を保有するおよそ400台の路線バスすべてに来月1日から導入することを発表しました。
茨城交通では、独自のICカード「いばっピ」を2015年度から導入していますが、Suicaなどの全国で相互利用できる交通系ICカードは利用できません。
クレジットカードのタッチ決済やQRコード決済が導入されれば、県外の人や外国人観光客も現金を使わずにバスを利用できるようになります。
茨城交通によりますとすべての路線バスにこうしたキャッシュレスの決済システムを導入するのは、全国で初めてだということです。
茨城交通の任田正史社長は「1回1回現金で払うのと比べ、支払いに対して抵抗感なく乗ってもらえるので、ふだんバスに乗らない人やインバウンドなどの需要を取り込める」と話していました。
人口減少で利用客の減少が見込まれる中、支払いの利便性を高めることで、利用客の拡大につながるか、注目されます。

【利用客は】
茨城交通の路線バスにクレジットカードのタッチ決済やQRコード決済が導入されることについて、バスを利用するする人たちからはさまざまな声が聞かれました。
日立市の20歳の女子大学生は「タッチ決済ではお金をチャージする手間が省けるので便利になるのでぜひ使いたいです。Suicaが使えないのは不便なので、使えればありがたいです」と話していました。
一方で、19歳の男子大学生は茨城交通の独自のICカード「いばっピ」を利用しているということで、「スマートフォンがあれば決済できるのは非常に楽だと思います。Suicaが使えなくても特に困らないです」と話していました。
また、青森県八戸市から観光に訪れた60代の女性は「Suicaが使えないのは知らなかったのでびっくりしました。QRコード決済が導入されれば誰でも使えるので便利だと思います」と話していました。