洋上風力発電事業に伴う保守点検の訓練施設完成 神栖

茨城県鹿島港沖など国内で洋上風力発電事業の計画が立てられる中、風車の保守点検の人材を育成する訓練施設が神栖市に完成し、22日、デモンストレーションが行われました。

この訓練施設は、風力発電事業を行う、神栖市の会社が敷地に整備しました。
会社によりますと、高さおよそ10メートルのハシゴや水深3メートルのプールなどを備えた全国でも珍しい施設で、風車の保守点検に必要な基礎的な訓練を受けることができます。
22日はことし4月の本格稼働を前に訓練のデモンストレーションが行われ、高所での作業中にトラブルが発生した場合の避難の対応法などを披露しました。
従業員たちは、高い場所からロープをつたって素早く降りる訓練や海に飛び込んだ際には発見されやすように1か所に集まる訓練などを行っていました。
鹿島港沖では2026年度の稼働を目標に洋上風力発電事業が計画されていて、風車の保守点検を行う人材の育成と確保が必要になっているということです。
この訓練施設では全国から風車の建設に携わる人材を年間でおよそ1000人受け入れる見込みだということです。
施設を整備した「ウィンド・パワー・グループ」トレーニングセンター事業部の小松崎崇煕部長は「洋上風力発電において人材育成は喫緊の課題と認識していて、その課題解決に貢献できる施設にしていきたい」と話していました。