輪島市に派遣された医師 “高齢者施設で停電続き厳しい環境”

能登半島地震を受け、水戸赤十字病院から石川県輪島市に派遣された医師が取材に応じ、高齢者施設では停電が続く中、布団で寒さをしのぐなど厳しい環境に置かれている状況を明らかにしました。

能登半島地震を受けて、水戸赤十字病院からは捨田利外茂夫医師や看護師らが災害派遣医療チーム=DMATとして派遣され、今月7日と8日、石川県輪島市の高齢者施設で入所者の健康状態を確認する活動などを行いました。
捨田利医師によりますと、現地では停電が続いていて、エアコンが使えず、入所者は数少ないストーブに身を寄せ合っていたり、布団にくるまって寒さをしのいだりしていたということです。
また、断水が続いて、入浴できないなど衛生環境としても厳しい状況が続いているということです。
捨田利医師は「何か月も風呂に入れないと衛生状態が悪くなるため、水を使えるようにする工事をしたいが、そのめどが立たず、いつ復旧するのか不安そうにしていた」と振り返りました。
また、捨田利医師は輪島市出身で地元への思いとして「いたる所で家が完全に潰れていて元に戻すのは大変そうだった。患者さんの言葉が金沢弁で、昔の懐かしい言葉を思い出した。高齢化や過疎化の状況も踏まえて、新しい立ち位置を考えて復興してほしい」などと話していました。