防災情報の伝達について気象台と障害ある大学生が意見交換

あらゆる人たちに防災情報や災害の発生情報を届けるためのヒントを得ようと、29日、気象台と障害がある大学生の意見交換が行われました。

これは、水戸地方気象台が行ったもので、視覚や聴覚に障害がある学生のための国内唯一の国立大学、筑波技術大学の学生18人が参加しました。
学生たちは最初に気象観測システムで監視を行っている様子を見学したり、防災情報「キキクル」では雨による災害の危険度が10分ごとの更新で色分けして示されることを学んだりしました。
その後、意見交換が行われ、学生は「目の不自由な人のために音声でもわかる防災情報を充実させて欲しい」とか、「手首に着ける防水のデバイスがあれば、海にいて津波が来た時に、振動ですぐに情報を得ることができるのではないか」などと提案していました。
筑波技術大学・情報システム学科1年生の学生は「振動して情報が伝えられる装置など、障害に関係なく誰でも感じることができる手段が普及したらいいなと思います」と話していました。
水戸地方気象台の江崎雄治調査官は、「災害時に障害者が亡くなる人が多いという調査もあり、防災情報をいかに伝えるか大切だと感じています。視覚や聴覚の障害者への情報がまだ足りていないと感じたので、これからの改善につなげたい」と話していました。