東海第二原発 防潮堤工事の不備について村議会でヒアリング

茨城県東海村の議会は、東海第二原発で見つかった安全対策のための防潮堤工事の不備について、8日事業者の日本原子力発電を招いてヒアリングを行い、議員からは安全性に関する質問などが相次ぎました。

日本原電の東海第二原発では安全対策工事の一環で建設している防潮堤で基礎部分の鉄筋コンクリート製の外枠に隙間や鉄筋の変形が見つかり、ことし6月から工事を中断していることを先月、公表しました。
これについて、立地自治体の東海村の議会は重大な事案で原因や会社の対応状況を確認する必要があるとして8日、「全員協議会」を開いて日本原電の担当者にヒアリングを行いました。
議員からは、「今後行う追加の工事で安全性を確保できるのか」とか「住民の関心が高く重大な事案だ。工事途中の出来事で報告の義務が無いと言うが、住民は納得しない」などと、安全性や会社側の情報公開の姿勢について質問が相次ぎました。
これに対して日本原電側は、不備が見つかった防潮堤で鉄筋を増強することや、今後、対策の決定や新たな事案の発生は適宜公表していくことなどを説明していました。
村議会の委員会ではことし9月、原発の早期再稼働を求める意見書を国に提出するよう求めた請願を「採択すべき」と決定していて、今回のヒアリング結果も踏まえ、次の議会でこの請願を採択するか判断することにしています。