北大路魯山人が過ごした古民家で寿司を楽しむツアー 笠間市

JRグループと茨城県などが県の魅力を全国に発信する大型の観光企画の一環で、芸術家、北大路魯山人が過ごした古民家で、魯山人が愛したすしなどを楽しむツアーが笠間市で開かれました。

北大路魯山人は明治から昭和にかけて陶芸や書など多彩な分野で活躍した芸術家で、美食家としても知られていて、笠間市の「春風萬里荘」は魯山人が北鎌倉で過ごした建物を移築した古民家です。
ツアーはこの古民家で魯山人が愛したすしやゆかりの器を楽しんでもらおうとJRグループなどが行う「茨城デスティネーションキャンペーン」の一環で企画され、鹿児島や新潟など全国から20人が参加しました。
すしを出したのは、東京の「銀座久兵衛」の主人で先代と魯山人がマグロとしゃりのバランスをめぐり議論したエピソードを披露しました。
魯山人から「ネタは大きくなければいけない」とふっかけられた先代は、逆に食べられないくらいの厚さに切って出して、「にぎりずしってのは、ネタとメシのバランスだ」とたんかを切ったということです。
その後、参加者たちは茨城の地酒で乾杯し、コース料理を味わっていました。
また、会場では魯山人の書が染め付けられた磁器などの作品が展示され、参加者たちは作品を眺めながら、美食家の生涯に思いをはせていました。
鹿児島県から参加した女性は、「建物から魯山人のこだわりを随所に感じ、鹿児島から来たかいがありました」と話していました。