記録的大雨被害 防災工学の専門家「早めに避難行動が重要」

先週の記録的な大雨で、茨城県内では住宅が水につかる被害が相次ぎました。
防災工学などの専門家は「比較的、流域面積の小さい中小河川が局所的な雨ですぐに水位が上がり氾濫した」などと分析していて、「早めに避難行動をとることが重要だ」と指摘しています。

茨城県によりますと今回の大雨により北茨城市と高萩市、それに日立市では比較的、流域面積の小さい中小河川の氾濫が相次いで確認されています。
こうした中、住宅が水につかる被害も相次いでいて14日午後5時現在のまとめでは床上浸水が510棟、床下浸水が592棟と被害は、あわせて1100棟を超えています。
中小河川の氾濫が相次いだ要因について地盤工学や防災工学を研究する茨城大学工学部の小林薫教授は「中小河川の場合は流域面積が小さいため、局所的な雨でもすぐに水位が上がり氾濫してしまった」と分析しています。
また、「中小河川は橋脚などに流木やゴミが引っかかると、水がせき止められ、水があふれてしまう」と指摘しています。
その上で小林教授は、「中小河川は急こう配のところが多く、上流で降った雨が下流まで一気に流れ短い時間で水位が上昇する。早めに避難行動をとることが重要だ」と話していました。