大雨の影響 日立市十王町高原地区で市道通行できず孤立状態

茨城県などによりますと、記録的な大雨の影響で、日立市の十王町高原地区の集落で集落につながる道路が通行できなくなり、孤立状態になっていることが分かりました。
今のところ体調不良になっている人はいないということですが、道路の復旧には早くとも1週間ほどかかる見込みです。

県や日立市、それに集落の住民によりますと孤立状態になっているのは日立市の十王町高原地区の沢平集落で、8世帯の10人以上だということです。
集落に唯一つながる北側からの市道で土砂崩れが起きているところがあり、通行できなくなっているということです。
10日午前9時20分ごろ、地区の消防団長から「道路が通れなくなっていて、飲み水がなくなりそうだ」と市に連絡があり市が調査したところ、土砂崩れで集落に向かえず、孤立状態になっていることがわかったということです。
集落では山からの水を供給する簡易水道が断水していて、飲み水が不足しているいうことです。
一方、電気や電話などその他のライフラインは使える状態だということです。
日立市によりますと今のところ体調不良になっている人はいないということですが、道路の復旧には早くとも1週間ほどかかる見込みです。
茨城県は12日、県の防災ヘリコプターで300リットルの水や7日分の食料を運ぶことにしています。

孤立状態になっている日立市高原地区の沢平集落で暮らす田所行雄さん(95)によりますと、大雨が降った今月8日の夜から水道の水が出ない状態が続いているということです。
集落には山からの水を供給する簡易水道がありますが、何らかの問題が起きて水が出なくなっているとみられるということです。
集落の住民はふだんから孤立に備えてペットボトルの飲料水を多めに備蓄しているものの、残りが少なくなっていて、トイレを我慢したり、風呂に入れない状態が続いているということです。
今のところ体調不良になっている人はいないということですが、集落には高齢者が多く住んでいて、自身も高齢のため不安だということです。
田所さんは「ほかの地区も被災しているので我慢して頑張らないといけないと思っていますが、水がなくなったり、具合が悪くなったりするのが心配で、夜も眠れません。1日も早く道路が復旧してほしいです」と話していました。