日立市役所地下浸水・停電 小川市長「検証して対策したい」

台風13号による記録的な大雨で土砂災害や浸水などが相次いだ茨城県日立市の小川春樹市長が記者会見し、災害の復旧に取り組む考えを示すとともに、市役所の地下にあった電源設備が水につかって、一時、庁舎が停電したことについては、「構造上の課題もあったと考え、よく検証して対策していく」と述べました。

日立市は8日、台風13号の影響で2度にわたって記録的短時間大雨情報が出されるなど大雨となり、土砂災害や浸水被害が相次ぎました。
小川市長は9日午前、記者会見を開き、「まずはすべての被害の状況を把握し、早期の復旧を目指して努力したい」と述べました。
この大雨で日立市役所では昨夜、近くを流れる川の水があふれて駐車場や庁舎の地下に水が流れ込み、地下にある受電設備や非常用発電機が水につかって停電し、市は災害対策本部を消防本部に移して対応にあたりました。
その後、設備の復旧作業にあたった結果、停電は9日夕方、おおむね復旧しました。
小川市長は、「停電によってきょうは市民課の窓口での戸籍など証明書の発行を停止せざるを得なくなった」と述べました。
この庁舎は、東日本大震災で前の庁舎が被災したことを受け、防災拠点機能の充実などを掲げて建て替えられ、6年前から使われています。
小川市長は、「震災を経験してしっかりとした庁舎を作ったが残念な結果となった。地下に水が流れ込み、構造上の課題もあったのではないかと思う。よく検証して対策を取らなければならないと考えている」と話していました。

茨城県日立市によりますと、市役所の本庁舎が8日夜、台風13号などによる記録的な大雨で被災し、停電するなどしたため市は、災害対策本部を近くの消防本部に移していましたが、停電がおおむね復旧したとして、10日からもとの本庁舎4階の防災センターに移動して対応にあたるということです。