“昭和のアトラクション”営業終了 多くの人が思い出作りに

茨城県日立市の公園で、昭和60年以来38年にわたって親しまれてきたアトラクションが、老朽化のため31日で営業を終了し、最後の営業となった31日は多くの人が訪れました。

営業を終了したのは、日立市にある日立かみね公園のレジャー施設で、昭和60年から38年にわたって営業を続けてきたアトラクション「ファンハウス」です。
29日、公園のホームページで営業終了を発表したところSNSなどで多くの反響があり、最後の営業となった31日は、朝から家族連れなどが次々と訪れ、最後の思い出を作っていました。
このアトラクションは、酔っ払いがワイン工場に迷い込んだという設定で、床や階段が上下左右にゆれたりワイン樽に見立てた円形の筒が回転したりするなど6つの仕掛けがありました。
ところが去年、6つの仕掛けのうち半分の3つの仕掛けが故障し、設備が古いため部品の入手が困難で修理もできず、安全を確保できないとして営業を終了することになりました。
市内から訪れた30代の女性は「子どものころからこのアトラクションで遊んできたので寂しいです。最後に家族で遊びに来ることができ楽しかったです」と話していました。
また、およそ30年にわたってこのアトラクションの整備に携わってきた日立市公園協会の大部知久さんは「寂しいですが、大人になって家族と再び訪れるなど長年多くの人に愛されたアトラクションだと思います。本当にありがとうと声をかけたいです」と話していました。
市の公園協会によりますと、このアトラクション「ファンハウス」を38年間に楽しんだ人は、延べ100万人にのぼるということです。
今回、反響が大きかったことから、公園協会では今後、安全の確保ができれば、期間限定で復活させることも検討したいとしています。