茨城県 「鹿島セントラルホテル」売却へ

茨城県が出資する法人が運営する神栖市の「鹿島セントラルホテル」について、県は、新型コロナなどの影響で経営が厳しくなったとして民間への売却を進める方針を明らかにしました。
来月から民間の事業者を公募する予定で、来年4月には事業を譲渡したいとしています。

茨城県は16日開かれた県議会の総務企画委員会で、県の出資法人「鹿島都市開発」が運営する神栖市の「鹿島セントラルホテル」について、事業を民間に譲渡し、土地や建物を売却する方針を明らかにしました。
茨城県によりますと、ホテル事業については、新型コロナの影響などで宿泊客やレストランの利用客が減少するなど、経営状況が厳しくなっていて、今後、必要になる老朽化に伴う大規模な修繕をはじめとした施設の維持管理に多額の費用が見込まれることから、民間への売却を進めることにしたということです。
ホテルは企業誘致のために鹿島港周辺を大規模に開発した「鹿島開発」の一環として1972年にオープンし、東京方面への高速バスのバスターミナルが設置されているほか、最近では新型コロナワクチンの大規模接種会場としても利用されてきました。
茨城県は来月から民間の事業者を公募し、ことし11月には事業者を決めた上で、来年4月に事業を譲渡したいとしています。
茨城県地域振興課は「ホテルの従業員や取引先、それに利用客に対し、不安のないよう会社を通じて丁寧に説明していきたい」としています。