つくばエクスプレス延伸先 第三者委が土浦方面に絞って議論

つくばエクスプレスの茨城県内での延伸先について検討している県の第三者委員会が、来月の提言のとりまとめに向け、県が示している4つの方面のなかから土浦方面に絞って議論を進めていることが分かりました。

茨城県は2050年ごろの構想として、つくばエクスプレスの延伸先に筑波山方面、水戸方面、茨城空港方面、土浦方面の4つを挙げ、今年度中に1つに絞り込む方針で、これを検討するために専門家による第三者委員会を設けています。
県は、延伸先を判断する基準として、採算や費用対効果といった実現可能性のほか、「東京圏からの新たな人の流れの創出」、「つくばと水戸という2つの都市圏の交流拡大」などを挙げていて、関係者によりますと今月16日に非公開で行われた2回目の会合では、県から提言のたたき台として土浦方面への延伸案が示され、議論が交わされたということです。
県は、土浦方面への延伸の利点として、つくばエクスプレスのつくば駅とJR常磐線の土浦駅までは直線で10キロほどで、4つの方面のなかでは最短距離で常磐線と接続できることや、つくば市と土浦市を結ぶ道路は通勤の時間帯以外でも混雑している区間があるため、利便性の向上が期待できることなどを挙げています。
第三者委員会では今後も書面のやりとりなどで議論を続け、来月9日に予定されている最後の会合では延伸先を1つに絞り込んだ提言書をとりまとめて、その日のうちに大井川知事に提出することにしています。
県はその後、県民に広く意見を募るパブリックコメントを行い、ことし3月下旬に延伸先を決定することにしています。