特別支援学校生徒がロボット遠隔操作 図書館案内を実習 水戸

体が不自由な水戸市の特別支援学校の生徒が、遠隔で操作できる人型の小型ロボットを使って、離れた場所にある茨城県立図書館の案内業務を行う実習が行われました。

実習に参加したのは茨城県立水戸特別支援学校の高等部2年生、寺門拓真さんです。
離れた場所にある茨城県立図書館の入り口のカウンターに、人の上半身の形をした小型のロボットが置かれ、寺門さんがオンラインで結んだロボットを自分の分身のように動かす形で行われました。
寺門さんは筋力が低下する難病を患い、体を動かすことや会話も難しい状態で、今回、このロボットを介して図書館で接客しました。
まず、学校にいる寺門さんはタブレット端末を使って操作するとロボットの手や顔が動き、利用者に話しかけられると人工音声を使って「こんにちは」と応答しました。
そして、図書館の入り口のカウンターに車で訪れた利用者にはロボットの手を動かしながら「駐車券はあちらです」と案内し、精算カウンターに誘導していました。
また、利用者が読書などに使うホールでは、この秋に図書館で行うイベントの告知も人工音声を使って紹介していました。
実習を行った寺門さんは「ロボットが仕事をしているのはまだ見慣れないですが、当たり前の光景になってほしいです」と話していました。
県立水戸特別支援学校の宮山敬子校長は「今回の実習を通していろんな場所でたくさんの人と出会うことができたので、生徒たちに、できないことを諦めないでほしいと伝えていきたい」と話していました。