スタントマンが交通事故を再現 日立工業高校で安全教室
交通事故をプロのスタントマンが再現することで事故の恐ろしさを実感してもらおうという交通安全教室が、茨城県日立市の高校で開かれました。
この教室は、5日、日立警察署などが県立日立工業高校で開いたもので、全校生徒400人余りが参加しました。
高校のグラウンドには道路を想定したコースが設けられ、自転車に乗ったスタントマンが、左折しようとするトラックに巻き込まれる事故や、交差点で飛び出してオートバイと衝突する事故などを再現しました。
自転車のスタントマンが数メートルも跳ね飛ばされると、生徒たちからは事故の衝撃の大きさにどよめきが起こっていました。
また、生徒たちは信号待ちのときには左折する車に巻き込まれないように数メートル下がることや、自転車のライトが点滅になっていると車のドライバーにとって距離感が分かりづらいため、しっかり点灯することといったアドバイスに真剣な表情で聞き入っていました。
警察によりますと、去年、県内で発生した交通事故のうち高校生が関係したものは287件で、その半数以上の163件は自転車に乗っている際に起きたものだったということです。
3年生の男子生徒は「自分も自転車登校なので、事故の再現を見て怖いと思いました。自転車で誰かにけがをさせてしまうこともあると感じたので、気をつけたい」と話していました。
日立警察署交通課の岡崎正人課長は「交通事故はさまざまなかたちで起こるので、ひと事と思わず、危険を予測した行動を心がけてほしい」と話していました。