現存12天守 宇和島城の天守模型制作へ 伊達博物館50年で

宇和島市の伊達博物館はことしで開館から50年を迎えるのにあわせて建築を研究する関西の大学の教授らと連携し国の重要文化財に指定されている宇和島城の天守の模型の制作を進めています。
国内に現存する12の天守の1つ、宇和島城の現在の天守は1666年ごろに大修理により完成したとされ、国の重要文化財に指定されています。
伊達博物館は、ことしで開館50年を迎えるのにあわせて宇和島城の天守の模型を制作するため、関西学院大学建築学部の八木康夫教授らと連携することになり、八木教授や大学生など10人が現地で調査を行っています。
江戸時代に天守を建築する際に作られた10分の1のサイズの木製のひな型が残っていることからこれを参考に制作するということです。
また、大学では、VR=バーチャルリアリティーの技術を使った展示なども検討していて、学生がスマホのカメラで城の外観やひな型をさまざまな角度から撮影していました。
関西学院大学の八木教授は、「江戸時代のひな型は、さしがね一本で大工が愛情を持って作ったものだとわかります。同じようなものを作るのではなく、展示への活用の方法も含めて検討して制作したい」と話していました。
模型は50周年の記念展示が行われることし秋の完成を目指すということです。