働き方改革始まり愛媛県立中央病院で訓示

1日から勤務医の休日や時間外労働に上限を設ける「医師の働き方改革」が始まり、松山市の病院の病院長は、新たに採用された医師らに向けて「労働時間を削減することが患者の安全を守ることにつながっていく」と述べ、制度への対応を呼びかけました。
1日、松山市の愛媛県立中央病院では、新たに採用されたり、転入してきたりした医師69人の辞令交付式が行われ、中西徳彦病院長が辞令を手渡しました。このあと中西病院長があいさつし「医師の働き方改革はきょうからが本番です。当院でも医師の労働時間の削減に取り組んできましたが、そのことが患者さんの安全を守ることにつながります」と述べ、医師たちに制度への対応を呼びかけました。「医師の働き方改革」では、勤務医の休日や時間外労働の上限規制が適用され、原則、「過労死ライン」とされる年間960時間となり、医療体制の維持と労働時間削減の両立が課題となっています。この病院では1人の患者を複数の医師で担当する制度を導入したほか、一部の医師の業務を補助スタッフなどに移行する「タスクシフト」を行い、働き方改革に取り組んできたということです。転入してきた消化器外科の松野裕介医師は「なるべく疲弊せず、患者さんにしわ寄せがいかないようにコミュニケーションを取っていくことが大事だ」と話していました。中西病院長は「私たちがやるべき急性期医療をしっかりやることが大前提だ。その上で新制度にきっちり対応していきたい」と話していました。