保育施設で災害への備えを 松山市で保育士が机上訓練

南海トラフ巨大地震を想定し、保育施設で災害への備えを進めてもらおうと保育士たちが地震が起きたときの対応を考える机上訓練が松山市で行われました。
訓練には県内の保育園で働く保育士、14人が参加しました。
はじめに講師が東日本大震災では保育園の再開に時間がかかったケースがあったが、保護者が被災地での復旧作業などにあたるために、保育施設でもBCP=事業継続計画を策定し保育サービスを継続できるよう備えることが大切だと説明しました。
その後、南海トラフ巨大地震で松山市で震度7の揺れを観測し、最大で3.9メートルの津波が到達したという想定で机上訓練を行いました。
発災から2日間、どのように対応するか話し合い、それぞれの施設で備蓄するべき物資や取るべき行動についてまとめてもらうことが狙いです。
参加者は2人1組で時系列で示される被害状況などに応じて余震が続く中で園児や職員でけがをした人をどこに集めて応急手当するかや、雨が降る中で子どもたちをどこに避難させるかなどを話し合い、模造紙に書き出しました。
また、災害時にはすぐに消防がかけつけられないことも想定し、けがをした子どもの応急手当の方法を実際に包帯などを使いながら確認していました。
主催した日本災害救助支援機構の高須賀顕代表理事は「発災直後にどのような行動をとればいいのか今後も訓練を重ねることでしっかり確認してほしい」と話していました。