宇和島 女性の視点で被災者支援考える

女性の視点から被災者支援のあり方を考える講座が、9日、宇和島市で開かれました。

この講座は、女性の防災リーダーを育成しようと、宇和島市のNPO法人が開いていて、9日は学生や会社員など、10代から60代の女性およそ20人が参加しました。
はじめに、被災者支援に詳しい大阪公立大学大学院の菅野拓准教授が、災害時の避難所では、プライバシーを確保する難しさや性犯罪の被害にあう危険性といった課題があり、福祉的な支援が必要な人ほど厳しい環境に置かれることを指摘しました。
その上で、こうした課題を克服するには、行政が民間のノウハウを積極的に取り入れることが重要だと述べました。
このあと、防災教育が専門の兵庫県立大学大学院の阪本真由美教授が、災害時の具体的な避難のしかたを考えるワークショップを開きました。
参加者たちは5人ほどのグループに分かれ、大型の台風が接近する中、足の不自由な父親と幼い2人の子どもの避難を支援するという想定で、どのような支援が必要か意見を出し合い、自分たちの考えを模造紙に書き出していました。
参加者の1人は、「事前に避難のイメージをしておくことで、災害時に的確な判断をできるようにしたいです」と話していました。