美保関地区の景観維持へ 松江市が保存制度導入を検討

国の文化財があり、歴史的な町並みが残りながらも、人口減少が進み空き家が増えている松江市の美保関地区について、市は、景観を守るために建物の改築などに許可が必要となる制度の導入を検討していて、パブリックコメントの募集を始めています。

松江市の美保関地区は、拝殿が国の登録有形文化財となっている「美保神社」や「青石畳通り」と呼ばれる石畳を敷きつめた参道があるなど、歴史的な町並みが残されています。
しかし、近年は、人口減少や空き家の増加などによってどのように維持するかが課題となっています。
こうしたなか、松江市は、地区の景観を守るために「伝統的建造物群保存地区制度」という仕組みの導入を検討していて、パブリックコメントの募集を始めています。
この制度が導入されると、地区内の建物は、増築や修繕など、外観を変える行為を行う場合には事前に市の許可が必要となりますが、定められた基準に沿って修理などを行う場合は、市から補助金が受けられるなどするようになります。
パブリックコメントの募集は来月(7月)3日までになっています。
松江市文化財課は、「美保関地区の保存・活用方法を検討するうえで多くの意見を寄せてもらいたい」としています。