衆院島根1区補欠選挙 立民の元議員 亀井亜紀子氏が当選確実

与野党対決の構図となった衆議院島根1区の補欠選挙は、立憲民主党の元議員の亀井亜紀子氏(58)が自民党の新人を抑え、2回目の当選が確実になりました。
衆議院選挙に小選挙区制が導入されてから、島根県では全国で唯一、自民党が選挙区の議席を独占してきましたが、今回初めて議席を失うことになりました。

衆議院島根1区の補欠選挙の投票は午後8時までに締め切られました。
開票状況について選挙管理委員会の発表はまだありませんが、NHKの事前の情勢取材や28日投票を済ませた有権者を対象に行った出口調査では、立憲民主党の元議員の亀井亜紀子氏が自民党の新人で公明党が推薦した錦織功政氏(55)を大きく引き離してきわめて優勢です。
また、27日までに期日前投票をした人を対象に行った調査でも亀井氏が大きく上回っていて、今後、順調に得票を伸ばすと見込まれることから亀井氏の2回目の当選が確実となりました。

亀井氏は58歳。
衆議院議員と参議院議員をそれぞれ1期務めましたが、前回・3年前(2021年)の衆議院選挙で議席を失いました。
島根1区は今回の補欠選挙で唯一、与野党が対決する構図となり、自民党や立憲民主党の幹部が連日応援に入るなど、総力戦が展開されました。
選挙戦で亀井氏は▼自民党の政治資金問題を批判し、抜本的な法改正が必要だと訴えたほか、▼人口減少対策や▼交通や医療などの公的支援の充実に取り組むと強調しました。
その結果、立憲民主党や支援を受けた野党の支持層、それにいわゆる無党派層から幅広く支持を集めたほか、自民党や公明党の支持層からも一定の支持を得ました。
衆議院選挙に小選挙区制が導入されてから、島根県では全国で唯一、自民党が選挙区の議席を独占してきましたが、今回初めて議席を失うことになりました。

衆議院島根1区の補欠選挙で2回目の当選が確実になった立憲民主党の亀井亜紀子氏は「多くの人たちから応援してもらって選挙戦を勝ち抜くことができたが、自民党の『裏金問題』に対する怒りがベースにあったと思う。『保守王国』といわれるこの島根県での結果は大きなメッセージとして岸田政権に届くと思う」と述べました。

自民党の新人の錦織功政氏は「政治とカネをめぐる問題について、自民党を変えてほしいということばをもらい、それ以上にふるさとの島根の発展に貢献してほしい、課題を解決してほしいということばを多くもらった。亡くなった細田博之氏が長く守ってきた島根1区の議席を失ったことの責任を痛感している」と述べました。