小学生の登校 高齢化する見守り活動 現状を本に 松江

松江市で、20年近くにわたって子どもの登校の見守り活動を続けている元警察官が、高齢化によって活動を維持するのが難しくなっている現状などを本にまとめて出版しました。

本を出版したのは、島根県警察本部で交通部長などを務め、退官してから18年間、小学生の登校の見守り活動を続けている山口信夫さんです。
出版にあたって、山口さんは、県防犯連合会の顧問を務める中井淳一 県警本部長に、「見守り活動のあり方について参考にしてもらいたい」と述べて、本を贈呈しました。
山口さんの本では、2017年に、益田市で、見守り活動中の男性が飲酒運転の車にひかれて亡くなった事故についてふれ、見守る側の安全対策が必要だと訴えています。
また、県内4つの団体に聞き取りを行った結果、高齢化に伴って、なり手が減って活動を維持できなくなっている課題が起きているとして、地域全体で子どもの安全を見守る意識を高めていくことが必要だとしています。
この本は、県内の一部の書店に並べられることになっています。
山口さんは、「地域での見守り活動をどう安全に行っていくかや、人員をどのように確保していくのかなどについて本にまとめたので、広く活用されることを願っています」と話しています。