美郷町 シカ被害対策で森林組合などと3者協定締結

木の皮や芽を食べることで森に被害を与えるシカの駆除を進め、その肉の利活用などを共同で進めようと、美郷町は地元の森林組合などと協定を結ぶことになり、締結式が行われました。

美郷町役場で行われた協定の締結式には、嘉戸隆町長と邑智郡森林組合の植田淳組合長、それに防護柵などを手がける大阪のメーカーの尾田英登社長が出席し、それぞれ協定書に署名しました。
美郷町周辺ではシカが木の皮や芽を食べることによる森への被害が増えてきていて、協定では3者が連携して対応にあたるとしています。
具体的にはシカの捕獲と処理、それにシカの肉の利活用などについて共同で取り組むほか、3者が協力して林業と獣害対策の担い手を育成することも盛り込まれています。
美郷町はすでに駆除したシカ肉の一部を広島県の動物園にえさとして提供しているほか、町内の飲食店ではシカ肉を使った料理の提供が始まっていて、今回の協定をきっかけに森林保護やシカの肉の有効活用を進めて地域振興につなげていきたい考えです。
美郷町美郷バレー課の安田亮課長は、シカによる森林被害は今後も拡大するとしたうえで「今回の協定はまわりの自治体とも広く連携していく第一歩となると思っています」と話していました。