飯南町の図書館 蔵書を配達する実証実験

飯南町は図書館を利用することが難しい高齢者などを対象に、郵便局と連携して貸し出しを希望する人の家に直接、図書館の蔵書を配達する実証実験を2日から始めました。

飯南町には2つの図書館がありますが、人口およそ4500人のうち45%が65歳以上と高齢化が進んでいて「体が不自由で利用できない」などといった声が寄せられていました。
こうした声を受け、町は郵便局と連携して貸し出しを希望する人の家に直接、図書館の蔵書を配達するサービスの実証実験を2日から始めました。
2日は町の中央図書館で、職員が電話で事前に聞き取っていた利用者の興味のある分野の小説や雑誌を選び、配達用の袋に詰めていました。
そして、郵便局の配達員が本が詰められた袋を図書館の職員から受け取り、3日の配達のために郵便局へ持ち帰っていました。
読み終わった本は、郵便局の配達員が自宅を訪問して回収することになっていて、利用者は本の貸し出しと返却を自宅にいながら済ますことができます。
飯南町立図書館の渡邊陽子 館長は「サービスをきっかけにより多くの人が本に親しみ、図書館を利用するようになってほしい」と話していました。
今回の実証実験は3月末までですが、町は利用者の声なども踏まえ、今後、サービスを通年で継続するか検討することにしています。