養護者の障害者への虐待7件 統計取り始めてから最少

昨年度、島根県内で障害者が家族などから虐待を受けた件数は7件と、統計を取り始めてから最も少なくなり、県は体制強化を進めることでさらなる未然防止につなげたい考えです。

島根県は、障害者が家族などの養護者から虐待を受けているとして、昨年度、市町村に寄せられた相談や通報の件数をまとめました。
それによりますと、あわせて24件の相談や通報が寄せられ、このうち7件が虐待と確認されました。
これは前の年度より1件少なく、統計を取り始めた平成25年度以降、最も少なくなりました。
一方、施設で虐待を受けているとして寄せられた相談や通報は、前の年度より10件多い24件となり、このうち6件が虐待とされました。
これは前の年度より1件多く、島根県や県内の市町村は、施設に対して再発防止に向けた計画を提出させるとともに、指導を行ったということです。
島根県は虐待防止に向けた啓発が浸透してきたことで、県民の間で早期発見への意識が高まり、虐待が疑われる場合の通報や相談の増加につながっていると分析したうえで「コロナ禍ではオンラインの研修が多かったが、今後は担当者などを集めてお互いの課題や悩みを共有して、対応を検討する対面での研修も増やし、虐待の未然防止に向けた体制強化を図りたい」としています。