「ブルーカーボン」活用 全国初の旅行商品を販売 松江

温室効果ガスの排出削減が世界的な課題になるなか、海の中で吸収される二酸化炭素「ブルーカーボン」が注目を集めています。
松江市は、この「ブルーカーボン」を活用し、環境への負荷が少ないことをうたった全国で初めてになる旅行商品の販売を始めています。

ワカメや昆布といった海藻などを通じて海の中で吸収される二酸化炭素は「ブルーカーボン」と呼ばれ、温暖化対策の面で注目されています。
こうしたなか、松江市やJR西日本などでつくる協議会は、全国で初めて、「ブルーカーボン」を活用した個人型の旅行商品の販売を始めました。
この旅行商品は、松江市沿岸部の藻場が吸収した「ブルーカーボン」と、JRを使って関西方面から松江を訪れた際に出た二酸化炭素排出量が相殺されることで、環境への負荷が少ないことをうたっています。
藻場が吸収した「ブルーカーボン」を旅行客が買い取るという仕組みになっていることから、旅行プランは通常より割高になりますが、環境意識が高まる中で商品の差別化を図り、集客につなげたい考えです。
松江市は、去年(2023年)、環境省から2030年度までに温室効果ガスの排出量、実質ゼロを目指す「脱炭素先行地域」の選定を受け、さまざまな施策を進めていて、上定市長は、「国際文化観光都市・松江の脱炭素化によって魅力的なまちづくりを進め、世界から選ばれる松江をつくっていきたい」と話しています。