「2024年問題」を前に 腰痛など「職業病」解消へ 松江

時間外労働の規制が強化され、タクシーやバスの運転手不足が深刻化する「2024年問題」を前に、松江市の会社が職場環境を改善して人材確保につなげようと、長時間の運転が引き起こす腰痛などの「職業病」を解消するための取り組みを始めました。

この取り組みは、タクシーやバスの運行を担う松江市の会社が、ドライバー特有の腰痛などの「職業病」を解消しようと作業療法士と連携して始め、12日は従業員14人が参加しました。
はじめに、従業員に事前に行ったアンケートの結果が紹介され、9割近くが腰やひざを痛めた経験があり、その全員が痛み止めなどに頼らない対処方法を身につけたいと回答したということです。
このあと、参加者が柔軟性や筋力などを測定したところ、作業療法士は、腰痛をきっかけに運動不足に陥って体力全体が落ちていると指摘し、ストレッチなどを習慣化するよう促していました。
また、生活習慣病にかかるリスクも高まっているとして、野菜や果物を積極的にとったり、夜遅くの食事は避けたりして、生活を改善するようアドバイスしていました。
「いやタクシー」の森山雄宇社長は、「公共交通では人材確保が大きな課題で、人手不足が深刻化する『2024年問題』に向けて、働きやすい環境づくりの努力を続けたい」と話していました。