“手話”で「狂言」 中学生が鑑賞 浜田

耳の不自由な人たちへの理解を深めてもらおうと、浜田市で、日本の伝統芸能「狂言」が手話を使って上演され、地元の中学生たちが鑑賞しました。

これは、文化庁が行った事業で、特設の舞台が設置された浜田市金城町の体育館には、市内の中学生90人ほどが集まりました。
舞台では、耳の不自由な人たちでつくる「日本ろう者劇団」の演者と狂言師によって、主人の言いつけを破って家来2人がつぼの中身を食べてしまう「附子(ぶす)」という演目が手話を交えて披露されました。
手話による狂言では、演者はせりふを話さずに、手話を使いながら舞台上を動き回り、舞台の裏からは、狂言師が独特の節回しでせりふを発します。
鑑賞した中学生たちは、演者が顔の表情を交えながらゆっくりとした手話を使って演目の内容を伝える様子をじっと見つめていました。
そのあと、劇団の江副悟史代表が、中学生たちに狂言で使われる自己紹介のせりふ「この辺りの者でござる」という手話を教えて、みんなで一緒に手を動かしていました。
参加した1年生は、「手話の動きが大きくて、何を表現しているのか分かりやすかったです」と話し、2年生は、「手話の狂言は初めて見ました。手話に詳しい友人がいるので勉強してみたいです」と話していました。